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私のアンコンシャスバイアス~競争的な仕事、ケア的な仕事~後編/まき

みなさんこんにちは。
7期運営メンバーのまきです。

今日はワンオペ育児にあっぷあっぷしていた時に、通りすがりの人から言われた言葉、
そしてある一冊の本の言葉で、抑え込んでいた葛藤と自分の中のアンコンシャスバイアスに気付いた話をしたいと思います。
ささいな偶然の出会いから、思いがけず人生を考えることになりました。

↓前編はこちら

https://kodure-mba.puchigachi.com/2021/10/05/blog20211004_1/

後編では、本との出会い・気づきから私の気持ちや行動がどう変わっていったのか?をお話します。

 

競争的な仕事で評価されなければ…

私は、男女格差の根底には、私たちの社会がケア的な仕事に価値を置いていないことがあるのだという著者の考えに衝撃を受けました。

子育てや介護を担うようになるとなぜこんなに働きにくくなるのか・・”
“なぜ急に社会の真ん中から外されたようになってしまうんだろう・・“

自分の中でもモヤモヤとあった疑問。
その答えをはっきりと突きつけられたからです。

そして唐突に、冒頭のエピソードの高齢女性との会話で感じた怒りを思い出しました。

私は、育休に入り仕事を離れていることに漠然とした焦りを感じ、子育てだけで四苦八苦している自分を認められずにいました。
競争的仕事で評価されなければ子育てくらいでいっぱいになっているようでは人間としての価値を全て失ってしまうような感覚に陥っていたのです。

あの時の「最近の人は手伝ってもらえるからいいわよねぇ」という女性の言葉は、
そんな状態の私にとっては
「手伝ってもらえるからあなたは楽でいいわね。それくらい一人でこなせないなんて甘いわね。」と脳内で変換され、揶揄されているように聞こえました。

そして、女性に対して半ば八つ当たりのような怒りとなってしまったのです。

 

仕事や子育てを通じて、どんな社会にしたいのか?

私は、第一子出産後から、大変ながらも子育てを通して学ぶことの多さに感動していました。子どもを持ったからこそ出会えた世界、人々。
かけがえのない経験をさせてくれる子どもたちに感謝しています。

それなのに、自分自身が子育てという仕事の価値、子育てを通して社会への貢献していることを認められていなかった。
競争的仕事で評価を受けない限り、自分には価値がないという思いを握りしめていたのです。さらに仕事でも結果が出せておらず、そのことでも焦りを感じていたため余計に意地になっていました。

著者が指摘するアンコンシャスバイアスを、私自身が持っていたのです。

この、子育ては素晴らしい経験だと感じながら、一方でケア的仕事の価値を認めていないと言う自分の中での矛盾が、無意識のうちに葛藤となっていました。
しかし普段の生活では、気づかないふりをして心にフタをして過ごしていたのです。

そのフタを、あの女性と本の言葉が開けてくれました。

抑え込んでいた感情が一気に流れ出しました。
正直に言います。心のフタが開くとともに涙があふれました。

自分自身が差別意識を持っているなんて、思ってもみませんでした。
でももう、認めざるを得なくなりました。

泣きながら、
“私が本当に大切にしたい価値観はどんなものだろう”
“私は子どもたちにどんな社会を手渡したいだろう”

という問いが自分の中に沸き上がってきました。

仕事にしろ、子育てにしろ、私はそれを通してどんな価値を社会に提供したいのか、どんな社会を実現したいのか真剣に考えたことがなかった。
自分の中のアンコンシャスバイアスに気付こうともしなかった。

当然、仕事では常に目標設定が求められますが、会社という枠組みの中で求められるものなので、本来の自分の価値観に根ざしたありたい姿ではありませんでした。

その仕事の先に何を実現したく、どうありたいのかをきちんと考えないままに、長年走り続けていました。

だから、目の前のタスクをこなすことに必死になり、人からの評価ばかりを気にしていたのです。

そのことに気付かされ、涙が出るほどに愕然としました。

 

一旦全てを脇に置いて考えてみることにした

私は子連れMBAに出会い、短期間でさまざまな刺激を受け、すでに自分が変化し始めている予兆を感じています。


数年前のことですが、とある子育て講座のインストラクター資格を取る際に、
「なぜ、あなたがこの講座のインストラクターになる必要があるの?」という問いに、私は明確に答えられませんでした。

当時の私はコーチングや子育て講座で学んでいましたが、コーチやインストラクターとして人を惹きつけるには何か特殊な経験やエピソードがなければならないのかな・・と考えていました。


もし今、同じ問いを投げかけられたら私はこのように答えます。

「私が、特別な人間ではないからです。」

私には、ずば抜けたセンスや能力はありません。(これから強みを見つけたいと思いますが)
仕事でも子育てでも悩むし、怠けたいし、通りすがりの女性の言葉にも怒りを感じてしまうような、とてもありふれた人間です。

でも誤解を恐れずにいうなら、この世界のほとんどの人はスーパースターではなく、特別ではない人たちです。

私がやりたいのは、みんなと目線を合わせて
“もっと子どもと良い関係を築きたい”
“一歩踏み出す勇気が欲しい”
といった、ささやかな望みを応援し、本人も気づいていないような素敵な部分を一緒に発見することです。

であれば、特別ではない私だからこそできることがあるはずです。

そして、特別ではない私が、それが大河の一滴だったとしても、考え、実現したい社会に向かって自分の感覚を信じて行動することに意味があるはず。

今はそう思えます。


改めて、あの高齢女性の言葉を思い返してみました。
手伝ってもらえるからいいわよねぇ」
の裏にある、彼女の本心とはどんなものだったのだろう。

おそらく、彼女が子育てをしていたのは今以上に女性が家事育児を一手に担うことが当然とされ、手伝って欲しいとすら言えなかった時代。

“助けて” と言うことすら許されない風潮の中、一人で重荷を抱えていたのかもしれない。
“私も外で働きたい” という思いがあったかもしれない。
“もっと子育ての悩みや喜びを夫と分かち合いたかった” かもしれない。

そこには、私と同じように悩みながら健気に踏ん張る女性の姿が見えました。
もし、子育て中に出会っていたら、愚痴を言いつつも励まし合える仲間になっていたかもしれません。


まだ漠然としたイメージですが、私が向かいたい方向は、誰かが誰かの犠牲になることなく応援し合い支え合える社会です。
ありふれているように見えても、一人一人が特別でかけがえのない大切な存在だと伝えたいのです。

これから、キャリアやその他の活動でこの思いをどのようにアクションに落とし込んでいくか。
0.1ミリでも前に進んでみようと思います。

 

行動すること

心のフタがあいてしまった私ですが、本当にありたい自分、実現したい世界はまだまだ模索中です。

そんな時に、子連れMBAで集中メンタリングプログラムライフシフトチャレンジ第一期に参加しました。

今後どんなキャリアを歩むにしても、今までに自分が握りしめた思いこみや、無意識に自分にかけている制限を一旦脇に置いて、本当の自分の心の声に耳を傾けてみようと思い参加しました。

自分の価値観や強みを見つめ直すまたとない機会になったと思います。

 

運営からのお知らせ

現在はライフシフトチャレンジの第2期の募集が始まっています。

プログラム内容、お申込み手順などご興味のある方はぜひリンク先を覗いてみてくださいね!

 

またライフシフトチャレンジ卒業生によるトークイベントを開催します!
あなたのどんな心の声が聞こえてくるのか、どんな自分が見つかるか、ワクワクしてくるあなたに出会えますように。

LIFE SHIFT CHALLENGE2期 開催記念ナイトタイムトーク
ライフシフトチャレンジで見つけた自分らしい人生

■開催日
10月8日(金) 21:00~22:00

■登壇者
八木曜子(プログラムディレクター)
eri(ライフシフトチャレンジ 1期)
ゆうこ(ライフシフトチャレンジ 1期)
きょろ(ライフシフトチャレンジ 1期)


■スケジュール
 21:00~21:05 zoomオープン
 21:05~21:50 メンバートーク ※質問タイムあり
 21:50~22:00 告知~終了

※見逃し配信あり
当日リアルタイム参加が難しい方に向けて、見逃し録画配信を予定しております。

皆様のご参加をお待ちしております!

 

【ライタープロフィール】

岡本真紀
子連れMBA7期運営、ライフシフトチャレンジ1期生。
小一(2014年生まれ)、1歳(2020年生まれ)の2児の母。金融機関の人事で採用や研修を担当。第二子の育休中に、子連れMBAやライフシフトチャレンジへの参加したことで、自分がやりたいことは、子どもや子育てママへの支援であることに気付く。
現在、キャリアコンサルタント、コーチングを学びながらキャリアチェンジを模索中。

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