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私のアンコンシャスバイアス~競争的な仕事、ケア的な仕事~前編/まき

みなさんこんにちは。
7期運営メンバーのまきです。

今日はワンオペ育児にあっぷあっぷしていた時に、通りすがりの人から言われた言葉、
そしてある一冊の本の言葉で、抑え込んでいた葛藤と自分の中のアンコンシャスバイアスに気付いた話をしたいと思います。
ささいな偶然の出会いから、思いがけず人生を考えることになりました。

通りすがりの女性の言葉に怒り爆発

あるよく晴れた日、私が子連れで近所を散歩していた時の話です。
ご高齢の女性が、私たち親子を見てにこやかに挨拶してくださいました。
「あら〜、かわいいお子さんね。」

コロナ禍でこもりがちな日々の中、声をかけてくださったことが嬉しく
私は和やかな気分で女性との会話を楽しんでいました。

しばらく取り止めもない話をしていましたが
高齢女性がふと「最近の人は、旦那さんが子育ても家事も手伝ってくれるでしょ。いいわよねぇ〜」と、ため息まじりにおっしゃったのです。

そのセリフを聞いた瞬間、それまでの和やかな気分はどこへやら。
『旦那さんが手伝ってくれる?・・・いいわよねぇ??』

『はぁ〜?!うっせぇうっせぇうっせぇわ!』
と、反射的に流行歌ばり罵詈雑言が頭の中でうずまき始めました(笑)

気づけば『私が俗にいうワンオペです!!』と力いっぱい叫んでいました。
もちろん顔には笑顔を貼り付けたまま、心の中で、ですが。

その後は、早くその場を立ち去りたい一心でした。

私は、曖昧に返事をしつつ早々に女性との会話を切り上げ
もやもやムカムカを抱えたまま帰路についたのでした・・

 

その頃の私は、次男が生まれたばかり。
6歳の長男は長期休み中でした。

ひさしぶりの新生児のお世話にあたふたしながら、
1日中、長男の遊び相手をするという日々
(もちろんニンテンドーSwitchとiPadにも多大なる協力をいただきながら笑)

夫が帰ってくるのは、子供たちが寝る頃なので、
手伝ってもらえるのは夜の寝かしつけのみです。

私は慣れない2児ワンオペと寝不足が重なり、イライラを溜め込んでいました。

そんな私にとって、高齢女性の「手伝ってもらえるからいいわよねぇ」は、神経を逆撫でするセリフでした。

私、一人で頑張ってますけど!いいわよねぇなんて、あなたに言われたくない!”
という怒りが、瞬間的に湧いてきたのです。

しかし、時間が経ち怒りが収まるにつれ、
私は、あの時の自分の怒りに疑問を抱くようになりました。

“なぜあんなに女性の言葉に反応してしまったんだろう・・・?”

とはいえ、目の前のタスクをこなすのに必死で、もやもやした気持ちを抱えつつもその違和感についてじっくり考えることはしませんでした。

 

一冊の本に出会った

日々の忙しさに高齢女性との会話のことも忘れていたある日。
ある一冊の本に出会い、私はあの女性との会話を思い出すことになります。

その本とはこちらです。
仕事と家庭は両立できない?-「女性が輝く社会」のウソとホント-アン-マリー・スローター

この本を読んでみようと思ったのはあまり深い意味はなく、タイトルに「?」が入っていた、という理由でした。

「両立できる」でもなく、「両立できない」でもない。

「できない?」という、関西人なら「どっちやねん?!」と突っ込みたくなるタイトルに引っ掛かりを覚え、何となく読んでみたくなりました。

読み進めていくうちに、この著者が伝えたいことはまさに多くの子育て世代、
そして私自身が陥っているジレンマを、今まで考えてみなかった切り口で見せてくれているものだと感じました。

以下に概要を紹介します。

 

■Part 1 決まり文句を超えて
『女性神話のウソ』、『男性神話のウソ』、『職場のウソ』と題して、仕事と家庭の両立に苦しむ人々の現状を描き出します。

女性本人が努力すれば両立可能で全ては手に入れられる」というけれど、それは本当?
確かに全てを手に入れているように見えるスーパーウーマンはいるけれど、見えない部分では何が起こっている?

きれい事ではすまない隠れた部分に光を当て、スーパーウーマンの裏には必ず負担を背負っている誰かがいるという実情と、キャリアの主流から外れた人々の現実を綴っています。

「男女格差の問題は、女性の努力で全てが解決可能なわけではなく、全ての人と社会に関わる問題である」と言っているわけです。

アメリカは低負担低福祉の国家であり、子育てに関しても公的な援助はほぼないそうです。
それに比べれば日本は随分と恵まれているなと思ってしまいますが、それでも多くのエピソードは共感でき、程度の差はあっても日本でも起こっている現実だと思います。

そして少しずつ変わってきているとはいえ、アメリカ同様、「両立の問題=女性の問題」という考えは、今の日本でも根強くあるのではないでしょうか。

 

■Part 2 色眼鏡を捨てる
『競争とケア』、『資産運用は子育てより難しいか?』などと題して、問題の核心に迫ります。
キャリアや賃金における男女格差はPart1で見てきたように「男女差別の問題」ではない
では一体その根っこは何かというと、「競争的な仕事とケア的な仕事(※)」の差、つまりケア的な仕事が軽んじられているせいだと彼女は言います。

(※ 競争的な仕事とは、売り上げ、勝敗、早さなどの基準で市場の評価対象となるようなお仕事。ケア的な仕事とは、育児、介護など他人を世話する仕事で、競争的な仕事と同じ基準では評価できないようなお仕事。)

育児や介護を担うようになった途端、競争的な仕事の主流から外れざるを得ない現実。外れないようにするためには、何かを犠牲にする必要があること。
それは、私たちの社会制度・構造が、ケア的な仕事に価値を置かないまま作られてきてしまっているからなのだというのです。
ケア的な仕事を女性が担うことが多いため、表面的には男女差別のように見えるのです。

そして、さまざまな格差や差別、社会の歪みをなくしていくためには、ケア的な仕事と、競争的な仕事、双方に同等の価値をおくべきだと著者は訴えています。

 

■Part 3 平等への道
差別をなくしていくための具体的なアクションを提言しています。

例えば話し方を変えたり、現実を鑑みたキャリアプランを立てる、職場を変えると言ったことです。『思いやりのある市民になる』では、何よりも一人一人が考え方を変えることが重要だとといています。

後編では、本との出会い・気づきから私の気持ちや行動がどう変わっていったのか?をお話します。

 

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当日リアルタイム参加が難しい方に向けて、見逃し録画配信を予定しております。

皆様のご参加をお待ちしております!

 

【ライタープロフィール】

岡本真紀
子連れMBA7期運営、ライフシフトチャレンジ1期生。
小一(2014年生まれ)、1歳(2020年生まれ)の2児の母。金融機関の人事で採用や研修を担当。第二子の育休中に、子連れMBAやライフシフトチャレンジへの参加したことで、自分がやりたいことは、子どもや子育てママへの支援であることに気付く。
現在、キャリアコンサルタント、コーチングを学びながらキャリアチェンジを模索中。

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