講座&イベントレポート記事では、すでに開催済みの講座やイベントについて、運営メンバーが当日の様子や講義内容をレポートをいたします。
今回は、7月6日と7月20日、2日間にわたり開催した、「社内のあたりまえは世界の非常識?コーポレートガバナンスを通して自ら考える力を身につける 2days 集中講座」をレポート!
まずは事前知識としてイベントの簡単な概要からご紹介。その後レポートをお楽しみください。
講座概要
講座名:
社内のあたりまえは世界の非常識?
コーポレートガバナンスを通して自ら考える力を身につける 2days 集中講座
日時:
①2021/7/6 (火) 12:05~12:55
②2021/7/20 (火)12:05~12:55
(オンライン開催)
講師:
藏本 一也(くらもと かずや)先生
元同志社大学大学院ビジネス研究科 研究科長 教授
講座レポート
7月講座は、元同志社大学大学院ビジネス研究科研究科長教授であり、また、社外監査役を務めた経験をお持ちの藏本 一也 先生にご登壇いただきました。
「社内のあたりまえは世界の非常識?コーポレートガバナンスを通して自ら考える力を身につける」をテーマに、具体的な企業の不祥事を取り上げ、その背景や日本の監査体制の問題点を解説いただきました。
不祥事が起こると注目される監査体制。変えたくても変えられない、その背景には監査体制だけでなく、社員一人一人の当事者意識そのものも問われていました。私たち働く子育て世代にとっても、変えたくても変えられない根強い社内風土や体質、慣習には思い当たる節があり、参加者全員が熱い思いで講義や議論に参加しました。
日本の経営機構について考える
講義1日目は、「皆さんが役員になられる時には必読な図書です」と、先生から期待のお言葉と共に、今井祐著の「経営者支配とは何か」の参考図書のご紹介から講義はスタート。
講義前は、監査目線で日本の経営機構を考えるとは何か、従業員として働く上で経営とは何か、普段とは全く異なる世界で、非常に難しいテーマだと身構えていました。
ところが、先生が、江戸時代の近江商人の精神であった、「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしの精神がCSRの源流である、というところからクイズを出しながら解説を始めてくださったので、堅苦しくならず楽しくテーマに向き合うことができました!
昨今の企業の不祥事について、報道で目にすることはあっても、社内で真剣に議論する機会はなかなかありません。また、社内のあたりまえは社内にいては気付けません。
だからこそ、こういった内容を子連れMBAの場で、忌憚なく自分の考えをぶつけ合うことには価値があるし、確実に視座が上がったと感じました!
私たちが経営に参加しよう!
講義2日目は、交流勉強会で取り組んだ中間課題、「日本の経営機構の問題点と改善点について」グループで議論した結果を発表し、先生から解説いただきました。
自分自身の会社の経営機構がどうなっているのか、正直知らなかったという、まさに「無知の知」に衝撃を受けた参加者もいました。
ドイツの監査体制との比較から日本の経営機構を解説を受けると「従業員をいかに経営に参加させるか」が重要だと身に染みてわかりました。
また、日本の監査役会の女性比率や労働組合の参加はドイツに比べて圧倒的に遅れていることを知り、働く子育て世代である私たちが当事者意識をもって、もっと経営や会社のことを考えて発信していっていいんだ、いや、発信していく必要があるんだ!と、そんな勇気をもらえる講義でした。
終わりに
「ぜひ、どんどん勉強してください!」
最後に先生から力強いエールをいただきました。
育休中に学ぶこと、復職後、子育てしながら働き、隙間の時間を見つけて学ぶこと。
正直、心が挫けそうになることもあり、学ぶことを後回しにしたり、諦めようかと思ってしまうこともあると思います。
でも、私たちの学びは無駄じゃない。私たちが学ぶことは、いつか経営にも参加して会社や社会を変える力になる。
CSRを学ぶことで、私たち子連れMBAがやっていること自体にも自信を持てることになった、そんな講座でした!
ご案内
過去開催分のレポートも多数ございます。
以前のイベント&講座のレポートは旧サイトにてご覧ください!