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「子連れ×仕事」対談シリーズ① 子連れスタイル推進協会代表光畑様×子連れMBA代表赤坂

 

24年前に電車で泣いた子どもを泣き止ませるために授乳をした経験から、授乳服ブランド「モーハウス」を立ち上げ、社内で子連れ出勤を実践してきた光畑由佳さん。その後、子連れ出勤を通して、より多くの子育て世代を支援すべく、NPO法人子連れスタイル推進協会を設立し、「子連れ×仕事」のディスラプション(*)を起こした第一人者です。
今回は、「子連れの日」制定にあたり、「子連れ×仕事」について当コミュニティ代表の赤坂と対談していただきました。モデレーターは京都市ソーシャルイノベーション研究所(SILK)コーディネーターの阪本純子さんです。

*既存のものを破壊するような革新的なイノベーションのこと。

 

「できない!」ができた時に、世界は変わる

 

赤坂美保(以下、赤坂) 子連れの日は「5月20日が語呂合わせで5(こ)20(づれ)になるよね!」という発想から始まった企画なのですが、子育てをして初めてマイノリティに近い感覚になったことがこのアイデアのベースになっています。泣き声を気にして外出がしづらくなったり、ベビーカーで何度もエレベーターを見送ったり、そういうときに子連れであることは社会の中心から外れていることなんだなと実感しました。でもそうではなくて、子連れでもさまざまな機会に制約がかからないあたたかい社会になったらいいなと思っています。

ーー子連れだと子育てが仕事の制約になると感じる方も多いと思いますが、光畑さんはどう思われますか?

光畑由佳さん(以下、光畑) 私が、子連れスタイル推進協会と共に代表をつとめるモーハウスではこれまで20年以上子連れ出勤を実施してきましたが、これは、仕事という「大人の世界」を「子どもの世界」に変えるものではないんです。「大人の世界」に子どもがいてもいいよね、という考え方です。私も独身のときは子連れ出勤なんてありえないと思っていたのですが、やってみると普通に仕事ができてしまった。「できない」と思っていたことができたときの、本人や社会へのインパクトの大きさが面白いなと思います。
旅行も同じですよね。「子どもがいたら旅行なんていけない」と思って、独身のうちや妊娠中に一生懸命行ったけれど、子どもが生まれてからも実は旅行できる。しかも「できる」とわかったことで世界は変わる。
できることが増えると社会に受け入れられている感覚になるので、子どもがいる自分を丸ごと受け入れて、リスペクトできるように自分も変わります。

 

 


子連れ出勤の様子。抱っこ紐で赤ちゃんとともに業務にあたっている

 

 

赤坂 子連れはハードルになりやすいからこそ、できたときの社会へのインパクトが大きいですよね。

光畑 そうなんです。私にとっては子連れはメディアですね。子どもを連れているということ自体が、社会に変化を起こすきっかけになるシンボルのようなものという意味で。

赤坂 そうですよね、どんなに子どもがうるさくしても職場に連れて行こう、という啓蒙や権利の主張が目的ではなく。

光畑 むしろ職場でうるさくしすぎるのはNGですね。周りの人の権利も大切です。子連れのために周りに我慢させるのは意図と違いますから。子どもが泣く権利があるという意味ではなく、親と一緒にいる権利を尊重するイメージです。そもそも、子どもが泣くということは、子どもにとって何らか適切でない状況である可能性もあります。また、小さい頃からいろんな場を経験している子どもの方が、公の場にあった行動を取れているように思います。子どもも社会的な生き物ですから、経験を積めば慣れていくものです。

 

新型コロナウイルスで、世界が子連れに一歩近づいた

 

赤坂 新型コロナウイルスで外出しづらくなった今、子連れで外に行く機会が減ってしまいましたよね。一方で在宅ワークが増えて、職場に行かなくても親が働く様子を子どもが目にする機会は増えました。

光畑 そうですね。新型コロナウイルスで、世の中が子連れ、つまり、「ワークライフミックス」に一歩近づいたな、という印象があります。これまでのワークライフバランスは、仕事と生活を分ける大前提がありました。しかし新型コロナウイルスの影響で自宅が職場になり、仕事と生活の境界が曖昧になった。子連れは、旅行に行こうが何しようがずっと子どもと切っても切り離せないですからね。その状態に近くなったと思います。

 

エビデンスに基づいた議論はバイアスを外す

 

光畑 ここ数年は、大学等で子連れ出勤の研究を行っています。子連れ出勤自体も誤解を生みやすいですがまだまだ世間ではどうしても「子連れだと何もできないでしょ? 迷惑をかけるでしょ?」という認識になりがち。なので「よく考えたら実現できる」ということをニュートラルに議論できるように、一つずつ検証していきたいと思っています。「やってみたら思ったよりよかった」ということに気づくチャンスを、子連れに対するバイアスが妨げてしまっているので、もったいないですし、そのバイアスを変えることで、「子連れ」という選択肢ができれば、もっと私たちは楽になるのではと思っています。

赤坂 研究としてエビデンスに基づいた議論ができると、今まで目を向けていなかった方にも届きやすくなりますよね。

 

 


光畑さんが取り組まれている研究の一例

 

 

親である以前に自分であることが大切

 

光畑 「子連れ」は「子育て支援」とは違いますよね。子連れ出勤はわかりやすいですが、あくまで親が主役です。子どもが生まれた途端「○○ちゃんのママ・パパ」になりがちですが、一人の人間として尊厳ある自分でいられることが大切です。そういう意味では子連れMBAの勉強は自分を高めていく機会で素敵ですよね。

赤坂 ありがとうございます。そこは特に意識をしています。更に学ぶだけではなく、会社ではできない実践経験をしてもらうことに重点を置いています。

光畑 そういう機会は本当に貴重ですよね。例えば、私は出産はプチ出家だと唱えているんですね。今までと違う体験・その時だからこそできる経験であり、それまでとは生活が大きく変わることが、価値観が大きく変得ることにつながると思うので。それと同様に、自己変革は家にこもって自分の中だけで完結させても良いと思うのですが、外で実践することはより価値が高いと考えています。
また、育児中は気づきが多い時期なので、その気づきを一過性のものとしてスルーするのではなく、発信してみるのも実践という点で良いと思います。誰かに話すと気づかされることも多いですしね。

赤坂 全員が同じ方法で成功しなくちゃいけない、という考え方は、以前に比べて薄れている気がするので、育児の気づきを仕事に生かして活躍しやすくなっていますね。

光畑 そうなると、子連れはバリューになりますよね。育休から復職する際に自信をなくしている方も多いですが、自信を失わなくていいんだよと伝えたいですし、自分の育休期間中に働いていた他の同僚と同じ方向で競う必要はないです。子連れって価値観がひっくり返って面白いですから。

 

ーー「子連れはメディア」、「出産はプチ出家」など、光畑さんならではの表現で育児中の方を応援するような言葉が出たのがとても印象的でした。子連れが良い影響を社会に与えられることをより伝えていけると良いですね。

 

赤坂 そうですね、子連れではできないかも?と思うようなことも、まずは試すことが、社会における子連れへの先入観を変えることができる。しかも子連れ自体がそれを伝える“メディア”の役割を果たすというご意見は、多くの子育て世帯を勇気づける言葉だと感じました! ありがとうございました!

 

 

 

 

<登壇者プロフィール>
光畑 由佳(みつはた ゆか)
モーハウス代表取締役、NPO法人子連れスタイル推進協会代表理事。編集者を経て、1997年モーハウスを設立。授乳服の存在を国内に広め、2013年新たにNPO法人を立ち上げ、子連れスタイルを含めた産後の新しいライフスタイルを提案してきた。元暮らしの質向上検討会委員など、有識者委員や審査員、APEC女性と経済フォーラムにも参加するなど活躍中。

赤坂 美保(あかさか みほ)
10歳と6歳男子の母。子連れMBA主宰。1人目妊娠中&産後にMBAに通い、2人目育休中の2015年に「子連れMBA」を立ち上げる。15年以上の企業勤務を卒業し、子育て関連事業を複数立ち上げ中。子連れMBAを運営する(一社)ぷちでガチ代表理事も務める。


阪本 純子(さかもと じゅんこ)
8歳と3歳男子の母。京都市ソーシャルイノベーション研究所(SILK)コーディネーター。二人目出産後、勤務する経営コンサルティング会社で、半育休・子連れ出勤を実践。SILKコーディネーターとして、多様な働き方生き方ができる社会を広げたい思いで活動中。



<ライター>
田中 京子(たなか きょうこ)
0歳5か月女子の母。子連れMBA運営。新卒でコンサルティング会社に入社し、業務改革プロジェクトや新規事業立案プロジェクトを担当。職場環境の改善への興味から、結婚の転居とともに小売業の人事職に転職し、採用・評価・労務改善に従事。

 


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