講座&イベントレポート記事では、すでに開催済みの講座やイベントについて、運営メンバーが当日の様子や講義内容をレポートをいたします。
今回は、11月13日に開催したセルフ・ブランディング講座をレポート!
まずは事前知識としてイベントの簡単な概要からご紹介。その後レポートをお楽しみください。
講座概要
講座名:
第42回「セルフ・ブランディング」
日時:
2018/11/13(火) 10:30~12:30
講師:
佐藤 善信(さとう よしのぶ)先生
関西学院大学大学院 専門職大学院 経営戦略研究科
講座レポート
第42回目の講座は、佐藤 善信先生による「セルフ・ブランディング」でした。
今回はぷちガチ講座通算4回目の登壇となる関西学院大学大学院専門職大学院経営戦略研究科の佐藤善信先生をお迎えし、セルフ・ブランディングについて講義をしていただきました。大阪を本会場とし、京都・名古屋・仙台・栃木をリモートで繫ぎ、計5会場、総勢65名が集まりました。
事前課題として自分の強み・キャリア指向を自己分析したうえで、キャリアストーリーを作成して臨みました。セルフ・ブランディングの概要とキーワードの解説の講義の後、事前課題のキャリアストーリーを発表し、キャリアについて考えさせられた2時間でした。
セルフ・ブランディングとはなにか
商品のブランド、企業のブランドがあるように、人にもブランドがある、という考え方から生まれた概念です。本来は、パーソナル・ブランディング(=組織内などでの役割演技)と本当の自分から成り立つセルフ・ブランディングの整合性が必要ですが、往々にしてビジネス上は八方美人になり、本当の自分がわからなくなりがちです。特に日本人は自分が何をしたいかより、周りに求められる自分になろうとするため、セルフ・ブランディングしていくのが難しいとのこと。そしてセルフ・ブランディングの助けとなるのがキャリア・アンカーです。
キャリア・アンカーとプランド・ハプンスタンス
”何が得意か”、”何が好きか”、”何に意義を感じるか”、この3つが重なる点がキャリア・アンカーとなります。アンカーのうち上位3つ程度を伸ばして他の点をカバーする方法が適しているとのことで、長所を伸ばし欠点をカバーする考え方を学びました。
また、プランド・ハプンスタンスとは、予測できない「偶発的な出来事」をチャンスとして活かす、という考え方です。成功するには「好奇心」「粘り強さ」「柔軟性」「楽観性」「リスクテーキング」のスキルが必要です。
出産・育児は予測できないことがほとんど。特に女性は、キャリア・アンカーの発見を通じて、自分が何に向いているのか大きな枠組みを見定めながら、プランド・ハプンスタンス型のアプローチで自身のキャリアを理論的に考えるのがよいとのことでした。
グループワーク
事前課題と講義を踏まえ、10年後の理想の私をストーリーにして共有しました。ストーリーとして語ることで上司や同僚、家族にも覚えてもらえ、応援してもらえる効果もあるとのことでした。全体発表の中では「生活様式」のキャリア・アンカーが総じて高く、「20代の新入社員のころだとこの数値は高くなかった」、という意見が印象的で、出産前後で変わるこのポイントによってキャリアを悩むのだなと客観的に理解することもできました。
また、「時間があるときに旅行やいろんな趣味に時間を使ったが、結局仕事がおもしろかった。」「仕事は社会に貢献できる点が面白さにつながると思った」、という声もあり、ぷちガチ受講者の特徴が出ているように感じました。
最後に、Daniel Pink 6つの教訓(1.プランなんかない 2.得意なことに注目する 3.自分のことは問題じゃない 4.根気が才能に勝つ 5.すばらしいヘマを犯せ 6.足跡を残す)を紹介していただき、講義終了となりました。佐藤先生は特に「6.足跡を残す」を重要視していて、ただお金を儲けるのではなく、「人間として、どう生きるか?」を考えて生きることの意味を話されていました。
終わりに
育休中は自分の未来を考えるのにとても適した時期です。参加者の皆さんも出産を経て、自分の中の価値観が変化したことを感じながらも言葉に出来ていない方が多く、今回の講座は「内面を客観視できる貴重な機会になった」「キャリアのみならずこの先成し遂げたいことを再考することができた」といった新たな発見につながった方が多くいらっしゃいました。